コーヒー豆の挽き方って?味と香りは粗挽き・細挽きで決まる
自宅でコーヒーを淹れる方は多いと思いますが、コーヒー豆の購入はどうされていますか?
コーヒー豆のまま購入する人、豆を挽いたものを購入する人。
コーヒー豆は挽いたものを購入した方が、すぐに使うことができるので便利ではありますよね。
実は、コーヒー豆は挽き方によって、味や香りが変わることをご存知でしょうか。
市販の挽いたコーヒー豆を購入すると、正直ほとんどが同じタイプの挽きめなので、味わいは淹れ方の工夫で変わります。
もしこれを読んでいるあなたが、香りに重点を置く方でしたら、自分でコーヒー豆の状態から挽いてみると違いがわかりますよ。
挽き方には5つの種類があり、挽き方によって抽出方法も味も違ってきます。
こちらでは、それぞれの挽き方に合った淹れ方や、その味の特徴について紹介していきますね。
コーヒー豆は挽いた時の香りが一番。挽きたて豆の香りと味を楽しもう
コーヒー豆は、実は生鮮食品なんです。
挽いた瞬間から劣化が進んでいく食品ですので、香りや味も時間が経つにつれて変化していきます。
挽きたてのコーヒーを好む方なら分かると思いますが、コーヒーの香りって挽いてる時がもっとも良い香りがしますよね。
ですので、最も香りの高い挽きたてのコーヒーを味わいたい方は、ぜひコーヒー豆の状態から自分で挽くことに挑戦してみてください。
コーヒー豆はできれば「淹れる直前」に挽くことをおすすめします。
その理由は、挽きたての香りの良さもありますが、コーヒー豆は粉にすると酸素と接触する面が増えることで、酸化が進んでしまうのです。
コーヒー豆の状態では、適切な保存方法で30日程度、挽いた粉の状態だと7〜10日前後は美味しく飲めますが、出来る限り豆のままの保存がおすすめです。
保存状態が良くないと酸化によって、コーヒーにとって大切な香りや風味が失われてしまいます。
飲みたい時に必要な分量のコーヒー豆を挽いて、香りと風味を楽しみましょう。
コーヒー豆の挽き方と特徴・向いている飲み方
どうしてコーヒー豆は挽く必要があるのでしょうか?
例えば、コーヒー豆は豆のままお湯につけておいても、抽出することはできます。
ただ、十分な抽出することは不可能で、時間的にも相当な時間を費やしてしまうことは想像できますよね。
ですので、コーヒー豆を細かく挽くことでお湯と接触する面が増え、コーヒー豆の成分を十分に抽出することができるのです。
コーヒー豆の挽き方には、極細挽き・細挽き・中細挽き・中挽き・粗挽きの5種類があります。
挽きめは、抽出器具によって合わせることがポイント。
コーヒー豆は、細かく挽くとしっかりとした味わいに、粗く挽くとあっさりした味わいになることが特徴です。
挽き方の特徴や、挽き方に向いている飲み方などについて、またコーヒー豆の粒度を砂糖に例えて説明していきますね。
極細挽き(ごくぼそびき)|苦味が強い
極細挽きは、砂糖に例えると「上白糖」に例えられることが多いですが、実際はさらに細かいパウダー状のような細かさです。
その細かさは、お湯とコーヒー粉が浸かる面を増やすことで、抽出時間が20〜30秒と短時間で仕上げることができます。
コーヒー豆は細かく挽くほどに味も成分もしっかりと抽出される反面、雑味や渋みまで抽出されて苦味成分が強くなります。
極細挽きは、苦味が強いのでエスプレッソマシンでの使用や、イブリックでターキッシュコーヒーを淹れるのに向いていますね。
※イブリックとは、ひしゃく型の抽出器具で、ターキッシュコーヒーを淹れる時に用いられます。
細挽き|ウォータードリップにおすすめ
細挽きは、上白糖とグラニュー糖の中間くらいの粒度になります。
酸味は少なく苦味やコクが強いのが特徴の挽き方で、ウォータードリップ(水出しコーヒー)に向いています。
ウォータードリップは、お湯を使わず水だけをじっくりと点滴間隔で注ぎながら抽出する方法です。
温度が低いためコーヒーの成分は出にくくなるので、コーヒー豆を細かく挽いて時間をかけてじっくりと成分を抜き出す抽出法です。
そうすることで、よりコクのある味わいを楽しむことができるでしょう。
中細挽き|もっともポピュラーな挽き方
中細挽きはグラニュー糖位の粒度で、一般的に家庭用としてよく使われるレギュラーコーヒーは、この挽き方です。
市販されているコーヒー粉では最も多いタイプなので、抽出方法の選択の幅も広くなります。
抽出法は、お手軽で簡単なペーパードリップや、コーヒーメーカー、サイフォン式などに適しています。
苦味と酸味の両方のバランスがよく、クセがなく飲みやすいので多くのコーヒーファンに好まれる味です。
ご家庭でコーヒー豆を挽く場合には、この挽き方を基準にすると良いですね。
中挽き|サイフォン式におすすめ
中挽きは、グラニュー糖とザラメの中間位の大きさが目安になります。
ネルドリップや、サイフォン式、フレンチプレスなどの抽出法に適した挽き方です。
コーヒーの粒度が粗くなったことで、コーヒーの雑味・苦味が抑えられ、酸味がありスッキリとまろやかな味わいになります。
ペーパードリップと比較すると、これらの器具での抽出法はコーヒー粉とお湯の接する時間が長くなることで注意が必要です。
あまり細かくしすぎるとコーヒーの雑味が出やすくなるため、少し粗めに挽くことで回避することができるのです。
手入れに手間がかかる抽出法ですが、それ以上にコーヒーの味を堪能できるので、楽しみながら淹れてくださいね。
粗挽き|すっりした味わい
粗挽きは粒度の中で最も粗いタイプで、ザラメ糖程のサイズになります。
コーヒーの挽き方としては、一般的に聞き慣れない挽き方ですよね。
粒が粗いため、コーヒーの雑味が出にくく苦味が少ないのが特徴で、味わいは酸味があってすっきりとしています。
また粒が粗いことで、お湯の通過時間は早い反面、抽出時間はかかってしまいます。
そのためフレンチプレスやパーコレーターなど、熱湯で直接抽出する方法が適しています。
また、コーヒー粉とお湯の接触する時間が長かったり、目の荒いフィルターなどを使用する場合にも粗挽きにしてみると良いですよ。
コーヒー豆を自宅で挽くときのコツはこちらの記事でも紹介しています。
コーヒー豆の挽き方にこだわってとっておきの一杯を楽しもう
コーヒー豆の6種類の挽き方を説明してきました。
コーヒー豆の挽き方ひとつで、抽出の方法も変わります。
これまで粒度はあまり考えずにコーヒー豆をえらんできた、という方もこれからぜひ挽き方の違いに注目してみてください。
- 粒の大きさが変わる→コーヒー豆とお湯の接する面積が変わる
- 粒度が細かい→成分が出やすく、お湯の通りが遅い→苦味や渋みが出やすい
- 粒度が粗い→お湯の通りが早い→すっきりとした味わい
ドリップした時の抽出の時間が変わることで、さまざまな味を楽しむことができますね。
最後に、自宅でコーヒー豆を挽く時のポイントをお伝えしますね。
- コーヒー豆は鮮度が命。コーヒー豆の香りを楽しむためには、淹れる直前に必要な分だけ挽きましょう。
- コーヒーの味ムラを防ぐために、コーヒー豆の粒の大きさは均一にしましょう。
- コーヒー豆の挽きめは抽出する器具によって違うので、それぞれに合わせた挽きめを選びましょう。
コーヒーは、今やどこに行っても飲むことができますが、淹れたてのコーヒーの香りを楽しむ時間は最高です。
自宅で豆を挽いて、お好みの味や香りを楽しみながらコーヒータイムはいかがでしょうか?