エチオピアのコーヒー豆の特徴|歴史・豆の種類やおすすめな飲み方も
コーヒーの産地としても有名なエチオピアは、アフリカ大陸の東側にある国。
高地が多く、砂漠や水の豊かな地域など特色の違う国土を持つコーヒー大国です。
「コーヒーならエチオピア産が好き!」という人も多い、エチオピアコーヒー。
この記事では、エチオピアコーヒーの特徴や歴史、美味しい飲み方について詳しく紹介していきます。
「エチオピアコーヒーって?どんな特徴があるの?」という人は、ぜひ最後までお読みくださいね!
コーヒー発祥の地・エチオピアコーヒーの歴史
コーヒー大国として知られているエチオピア。
エチオピアではコーヒー産業が盛んなため、国民の10人に1人以上が、コーヒーに関わる何らかの仕事に就いているんです。
例えば、コーヒー農家、販売者、カフェなど。さすがはコーヒー大国。すごいですね!
エチオピアがコーヒーの産地として有名なのは、アラビカコーヒーの発祥の地ともいわれているからなんです。コーヒーの始まりについては諸説あるようですが、一番有名なお話はこちら。
9世紀頃、カルディというヤギ飼いの少年がコーヒーの赤い実を食べて飛び跳ねるヤギを見つけました。その実を修道院に持って行き、試しに茹でて飲んでみたものが最初のコーヒーだったと言われています。
エチオピアコーヒーの主な産地は?
地域や町の名前を商品名として販売していることが多いエチオピアコーヒー。
主なコーヒーの産地はこちらの3つです。ひとつずつ、詳しくみていきましょう。
南部のシダモ地方
特にコーヒー豆の産地として有名なのがシダモ地方。
シダモ地方には、イルガチェフェ、ゴティティ、ウォテなど世界的に有名な産地が集まっています。
・イルガチェフェ
「モカ・イルガチェフェ」として販売されています。
フルーティな酸味が特徴で、苦みが少ないのでコーヒーの苦みが苦手な人におすすめのコーヒー。
・ゴティティ
コーヒー豆の丁寧な選別方法が評価されているゴティティ。
作業は手作業で行われ、ここで栽培される種類の中には高級豆も含まれます。
・ウォテ
イルガチェフェ地方の中にあるコンガ地区の一部がウォテです。
ここで生産されるコーヒー豆は最高品質といわれ、エチオピアコーヒーの中でも人気の産地となっています。
中東部のハラー
標高2000mという場所にあるハラー。
標高が高いことから昼間と夜の気温差が大きく、またこの土地は火山灰が堆積した土壌のため、特においしいコーヒー豆が栽培できる場所としても有名です。
カファ地方
エチオピアのカファ地方もおいしいコーヒー豆の産地として有名です。
「カファってカフェに似てるな……」と思った人は鋭いです!
実は、私たちにも馴染みのある「カフェ」という言葉は、この「カファ地方」という言葉がなまったものだといわれています。
エチオピアコーヒーの特徴・豆の種類は?
エチオピアコーヒーの一番の特徴は「香り」。
世界最高の香りを持つコーヒーとしてその名を知られています。
特にアビシニア高原が産地のものは「ジャスミンのような甘い香り」と評されることが多いです。
また、香りとともに上品な酸味があるコーヒーとしても有名。
香りと酸味がある分、苦みやコク、甘みは控えめ。そのため、苦みの強いコーヒーとブレンドして飲まれることも多いコーヒーです。
苦みが強い品種には、ブラジルやインドネシア・ジャワ産のロブスタ種という品種があります。
※ジャワ産のロブスタ種とブレンドしたものは、「モカジャバ」という名前で販売されるほど有名です。
エチオピアのモカとゲイシャコーヒー
エチオピアコーヒーと言えば「モカ」が有名です。
モカとは、エチオピアのお隣の国「イエメン」にある港町の名前。
その昔、エチオピアのコーヒー豆はイエメンのモカ港から輸出されていたため、エチオピアのコーヒー豆をモカと呼ぶようになったという説があります。
また、エチオピアコーヒーの品種のひとつで「ゲイシャ」という豆があるのを知っていますか?
エチオピアの南西部にある小さな村の名前が付いたもので、「ゲイシャ(正確にはゲシャと発音します)」コーヒーと呼ばれています。
このゲイシャコーヒー、とっても高級。
そのお値段は、なんと200gで数千円から1万円ほど!
エチオピアコーヒーのおすすめな焙煎度と飲み方は?
香りが良いエチオピアコーヒーを楽しむためにおすすめな焙煎方法は、「ミディアムロースト」または「ハイロースト」
香りと酸味を楽しむため、砂糖やミルクは入れずにストレートで飲んでみましょう。
(苦みやコクが少ないため、砂糖やミルクを入れてしまうと味が負けてしまいます……)
また、エスプレッソやカフェラテなどにも向きません。
エチオピアコーヒーはストレートで香りや酸味を楽しんでくださいね!
エチオピアに合うおすすめなスイーツは?
エチオピアコーヒーと一緒にスイーツを食べるなら、フルーツがのったケーキなどがおすすめ。
フルーティな香りが楽しめるコーヒーには、フルーティなスイーツを合わせてみましょう。
ケーキ屋さんなどでコーヒーの種類が選べる場合は、フルーツ系のケーキを食べる時にはエチオピアコーヒーを選ぶのもいいですね。
コーヒーに塩を入れる?エチオピアのコーヒーセレモニー
特に「コーヒーの酸味が苦手!」という人は、コーヒーを飲む時にほんの少しだけ塩を入れてみてください。塩がコーヒーの酸味を抑えて、酸味を感じにくくなり飲みやすくなります。
「コーヒーに塩なんて入れていいの?」と思うかもしれませんが、エチオピアにはコーヒーに塩を入れて飲むという「コーヒーセレモニー」があるんです。
結婚式や誰かを歓迎する時などの大切な儀式の際に、コーヒーに塩を入れて飲むという習慣があります。
エチオピアコーヒーを飲むことがあれば、ぜひ一度試してみてくださいね!
香りと酸味を楽しむエチオピアコーヒー
今回はエチオピアコーヒーについて紹介しました。
最後に、エチオピアコーヒーの特徴や飲み方をまとめておきますね。
・エチオピアはアラビカコーヒーの発祥の地
・「カフェ」という言葉はエチオピアのカファがなまったもの
・フルーティな香りと酸味が特徴
・香りと酸味を楽しむため、焙煎度はミディアムローストからハイローストがおすすめ
・砂糖やミルクは入れず、ストレートで飲むのがおすすめ
・一緒に合わせるスイーツはフルーティなものがおすすめ
香りと酸味が特徴的なエチオピアコーヒーは、専門店ができるほどファンが多いコーヒーです。コーヒー発祥の地の味と香りをぜひ楽しんでみてください!