インドネシアコーヒー豆の特徴|歴史・主な産地や豆の種類も

あまりコーヒーのイメージがないインドネシア。
でも、実はブラジル・ベトナム・コロンビアの次の多いコーヒーの生産国なんです。

「インドネシアコーヒー?聞いたことがないな……」という人でも、「マンデリン」や「ジャワコーヒー」なら聞いたことがあるのではないでしょうか?これらのコーヒーはすべてインドネシアコーヒーです。

実は私たちの周りにもたくさんあるインドネシアコーヒー。
今回は、インドネシアコーヒーについて詳しく紹介していきますね。

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もくじ

インドネシアは世界第4位のコーヒー大国!

あまり知られていませんが、実はインドネシアは世界第4位のコーヒー大国なんです。
そんなインドネシアってどんな国なのでしょうか?

インドネシアは東南アジアにある共和国。人口は日本の約2倍、国土は日本の約5倍もある大きな国で、1949年に植民地だったオランダから独立し現在のインドネシア共和国となりました。

インドネシアには、なんと1万以上の島々があり、火山も多く肥沃な土壌を持つことから、農作物の栽培にも適している豊かな農業国です。

多くの島からなるインドネシアコーヒーは、栽培される島によって豆の個性も多種多様。
産地の違うインドネシアコーヒーを飲み比べてみるのもおもしろいですね!

インドネシアコーヒーの歴史は?

インドネシアにコーヒーが持ち込まれたのは、まだインドネシアがオランドの植民地だった1690年代。
ジャワ島にアラビカ種のコーヒーを持ち込んだのが始まりだと言われています。

最初に持ち込まれたコーヒーは自然災害により全滅してしまったのですが、その後1699年に再度持ち込まれ、その後ジャワ島以外の島でも栽培されるようになりました。

第二次世界大戦でコーヒー豆の生産は激減しましたが、大戦後にオランダから独立した後生産量は回復し、現在は世界第4位のコーヒー大国となっています。

インドネシアコーヒーの主な産地は?

インドネシアコーヒーの主な生産地は、

・スマトラ島(約70%)
・ジャワ島(約12%)
・スラウェシ島(約10%)
・残りはその他の島々

となっています。
1万以上の島々からなるインドネシアですが、ほとんどのコーヒー豆はスマトラ島で栽培されています。

火山が多いインドネシアは火山灰のおかげで肥沃な土地が多く、熱帯気候のために湿度が一年中一定のためにコーヒーの栽培に適しているのですね。

インドネシアではロブスタ種を主に栽培していますが、スマトラ島には標高4000m以上の高地もあるんです。
高地は寒暖差が大きいことから、スマトラ島は良質のアラビカ種「マンダリン」の産地にもなっています。

インドネシアコーヒー豆の品種は?

インドネシアでは2種類のコーヒー豆を栽培しています。
1つずつ詳しく見ていきましょう。

ロブスタ種

インドネシアで栽培されているコーヒー豆の90%がロブスタ種。
ロブスタ種は病気に強いという特徴があります。

もともとはアラビカ種を多く栽培していたインドネシアですが、1990年代初めに「サビ病」が大流行しアラビカ種が大きな被害を受けてしまいます。
その後、病気に強いロブスタ種の栽培が始まり、現在はほとんどがロブスタ種になっています。

ロブスタ種は、強い苦みや香りと少ない酸味が特徴。
苦みが少ない品種とブレンドされることが多く、インスタントコーヒーにも使われています。

※ロブスタ種とエチオピアコーヒーをブレンドしたものは「モカジャバ」という名前で販売され、とても人気があります。

アラビカ種

アラビカ種はインドネシアではほとんど栽培されていませんが、世界的には多く栽培されている品種です。

インドネシアではスマトラ島の高地で栽培されており、「マンデリン」という商品名で販売されています。
その他、スラウェシ島の「トラジャ」や「カロシ」も有名です。

アラビカ種は、苦みやコクが強く控えめな酸味が特徴。
飲んだ後のほのかな甘みもアラビカ種独特のものです。

インドネシアコーヒー豆の等級は?

インドネシアのコーヒー豆の等級は、300gのサンプルの中に含まれている欠点豆の数により決められます。

0~11個G1
その中でも特に良い品質のものは「SPG1」に分類されます
12~25個G2
26~44個G3
45~80個G4
81~150個G5
151~225個G6


※欠点豆とは?
形や色が不揃いなもの。欠点豆が混ざっているとおいしくないコーヒーになってしまいます。

インドネシアコーヒー豆の種類・銘柄・特徴は?

インドネシアコーヒーの最大の特徴は、栽培地によりいろいろな香りや味を楽しむことができること。
同じ品種でも、島の栽培環境により香りや味が変化するのですね。

インドネシアで栽培されているコーヒー豆の種類・銘柄は7つあります。
それぞれの栽培地・品種・特徴を表にまとめてみました。

種類・銘柄栽培地品種特徴
ジャワコーヒー
(ジャワロブスタ)
ジャワ島ロブスタ種香りと苦み・コクがあり、酸味が少ないのが特徴。
カフェインが多く含まれる品種です。
マンデリンスマトラ島アラビカ種苦みと深いコクが特徴。酸味は少ないです。
コクがあるのでカフェオレにぴったり!
ガヨ・マウンテンスマトラ島
ガヨ高地
アラビカ種香りとコクが強いのが特徴。 まろやかな風味で飲みやすい品種です。
バリ・アラビカバリ島アラビカ種香りが良く苦みがあるのが特徴です。
トラジャコーヒースラウェシ島
トラジャ地方
アラビカ種コクと苦み、酸味と甘みのバランスがいいのが特徴です。
キンタマーニコーヒーバリ島アラビカ種フルーティな香りが特徴。
ジャコウネココーヒー
(コピ・ルアク)
各地アラビカ種
ロブスタ種
ジャコウネコの排せつ物の中の未消化のコーヒー豆からできるコーヒー。
香りや風味がすばらしく、世界で最も高価なコーヒーと言われています。

インドネシアコーヒーのおいしい飲み方は?

様々な種類があるインドネシアコーヒー。
種類ごとにおいしい飲み方を調べてみました。

種類おいしい飲み方
ジャワコーヒー苦みやコクを楽しむため、深煎りがおすすめ。
苦みと相性のいいミルクと合わせてもおいしく飲めます。
ケーキなどのスイーツと合わせてもいいですね!
マンデリン浅煎りは香りが楽しめるフラックがおすすめ。
コクとミルクとのバランスが楽しめる深煎りは、カフェオレやカフェラテがおすすめです。
ガヨ・マウンテン中深煎りがおすすめ。
まろやかな風味を引き出すため、90度以下のお湯で抽出するとおいしくなります。
(90度以上のお湯で抽出すると、風味が逃げてしまうので注意!)
バリ・アラビカ焙煎度はハイローストからフルシティーローストがおすすめ。
淹れ方は、バリ島でのコーヒーの飲み方「バリコーヒー」を試してみてください。
(バリコーヒーの淹れ方は下記をご参照ください)
トラジャコーヒー中煎り~深煎りがおすすめ。
ストレートで飲む他、ミルクとの相性もいいコーヒーです。
キンタマーニコーヒー焙煎度はハイローストからフルシティーローストがおすすめ。
淹れ方は、バリ島でのコーヒーの飲み方「バリコーヒー」を試してみてください。
(バリコーヒーの淹れ方は下記をご参照ください)
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バリコーヒーの淹れ方

カップにコーヒーの粉をスプーン1杯分入れ、砂糖を多めに入れてください。
沸騰したお湯をカップに入れて良くかき混ぜます。
かき混ぜたら、小さなお皿などで蓋をしてしばらく置いておきます。
コーヒーの粉がカップの底に沈んだらできあがり!

自分にぴったりのインドネシアコーヒーを楽しもう

今回はインドネシアコーヒーについて紹介しました。

実は、世界有数のコーヒー大国であるインドネシア。栽培地によっていろいろな風味や味を楽しめるのも、おもしろいですよね!

日本にもたくさんインドネシアコーヒーが出回っていますので、ぜひいろいろな種類のコーヒーを飲み比べてみてくださいね。

きっと、自分にぴったりのインドネシアコーヒーが見つかりますよ!

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